工業用3Dプリンター導入前に知るべきこと:造形方式・性能・選定ポイント

2026年09月17日

工業用3Dプリンター選びで知っておきたい!造形方式と家庭用との性能の違い

工業用3Dプリンターを適切に選定・導入することは、企業の試作開発や小ロット製造におけるリードタイムの短縮やコスト削減につながります。業務用途に対応する工業用機器は、造形方式や対応素材が多岐にわたるため、製造現場の用途や求める性能に応じた使い分けが重要です。

こちらでは、工業用3Dプリンターの主要な造形方式をはじめ、家庭用機器との性能面での違い、自社に適した機器を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

工業用3Dプリンターの選定と導入はホッティーポリマー株式会社へ

ホッティーポリマー株式会社では、用途に応じた工業用3Dプリンターの選定や専門的な技術コンサルティングを通じて、導入後も長期的に設備を活用できる環境づくりを支援します。

ゴム・高機能樹脂製品メーカーとして、長年にわたり製造現場で培ってきた知見を有しております。また、国内外の主要な3Dプリンターを取り扱う代理店として、Raise3D、BambuLab、Formlabsなど、幅広いメーカーの製品を取り扱っているため、特定のブランドに偏らず、用途や課題に合わせた中立的な視点から機器を提案できます。

さらに、埼玉県の久喜工場には、100平方メートル規模の3Dプリンターショールームを設営しております。さまざまな機種を実際に稼働させており、造形スピードや寸法精度を確認できるほか、出力したサンプルを直接手に取って仕上がりを確かめることも可能です。

試作開発や製造プロセスの効率化に向けて工業用3Dプリンターの導入を検討されている設計者・購買担当者様は、技術相談やお見積もりについてお気軽にご相談ください。

工業用3Dプリンターの主要な造形方式

工業用3Dプリンターの主要な造形方式

工業用3Dプリンターを導入する際は、用途や目的に応じた適切な方式を把握することが欠かせません。

こちらでは、製造現場で広く活用されている2つの造形方式を取り上げます。

MEX方式(材料押出法)、FFF・FDM方式(熱溶解積層法)の仕組み

MEX方式は、熱で溶かした樹脂フィラメントをノズルから押し出し、積層して造形する方式です。FDM(熱溶解積層法)とも呼ばれ、3Dプリンターの中でも最も普及している技術です。

  • 材料の取り扱いが容易で、材料コストが比較的安い
  • 強度や耐熱性を得やすく、治具の試作や実用的な機能部品の造形に適している
  • 材料の種類が豊富で、新しい材料開発も比較的しやすい

材料を扱いやすく、必要な強度を確保しやすいことから、導入後の運用にも取り組みやすい方式です。現場で使用する治具の製作や、製品開発における機能評価などで活用されています。

光造形方式の仕組み

光造形方式は、液状の光硬化性樹脂(レジン)に紫外線などの光を照射し、硬化させながら造形する方式です。SLA(レーザー光使用)とDLP(プロジェクタ光使用)に分類され、3Dプリンターの中でも最も歴史のある方式です。

  • 微細なディテールを表現でき、寸法精度が高い
  • 滑らかな表面仕上げが期待でき、積層痕が目立ちにくい
  • デザイン試作や精密部品の造形に向いている

外観の確認が必要なモックアップや、微細なパーツの造形に適しています。医療モデルなど、緻密な構造が求められる分野での試作開発にも活用されています。

採用する造形方式によって、得意とする形状や使用できる素材は異なります。また、工業用3Dプリンターには、粉末焼結方式(SLS・MJF)、バインダージェット方式、インクジェット方式など、他にも主要な造形方式が存在します。自社の目的に合った方式を理解することが、適切な機器を選ぶための第一歩となります。

工業用3Dプリンターと家庭用機器との性能面の違い

工業用3Dプリンターと家庭用機器との性能面の違い

工業用3Dプリンターは、家庭用(ホビーユース)の機器と比較して、性能面に明確な違いがあります。特に大きな違いとして、造形精度と繰り返し安定性が挙げられます。

造形精度と繰り返し安定性

工業用機器は、長時間の連続稼働を想定した堅牢なフレーム構造や精密な駆動部品を採用しています。部品の摩耗や振動の影響を受けにくく、寸法誤差が生じにくい設計となっています。同一データを複数回出力した場合でも、造形ごとのばらつきを抑え、安定した品質を維持できます。家庭用機器で発生しやすい積層ズレなどを抑え、機能部品に求められる精度を確保しやすくなります。

対応できる素材の幅広さ

対応できる材料の種類が多い点も、工業用機器の特徴です。現場で求められる高機能なエンジニアリングプラスチックを造形するには、厳密な温度管理が必要です。工業用機器には、高温環境下での素材の変形を抑えるチャンバー(保温庫)を備えた製品があります。庫内の温度を一定に保つことで、スーパーエンプラや特殊な柔軟素材などの造形にも対応できます。

業務用の厳しい要件に応える設計思想の違いは、製造現場における歩留まりや製品の信頼性にも影響します。製造現場で求められる品質基準に対応するには、耐久性や素材適性を踏まえて設備を選ぶことが重要です。

自社に最適な工業用3Dプリンターの選定ポイント

多種多様な工業用3Dプリンターの中から、自社の業務要件に適した機器を選定するためのポイントを解説します。

導入目的と造形方式の決定

まず、機器を導入して何を製造したいのかを明確にします。形状確認を目的としたモックアップを製作するのか、実使用に耐えうる機能部品を製造するのかによって、求められる機器の要件は異なります。目的に応じて必要な素材を絞り込み、その素材に対応した造形方式の機器を選ぶことが選定の第一歩です。

生産プロセスとのすり合わせ

次に、機器の仕様が自社の生産プロセスに適しているかを確認します。製造する部品の寸法に対して十分な造形サイズを備えているか、造形速度が求めるリードタイムを満たしているかを見極めることが重要です。カタログ上の数値だけで判断せず、実際の業務フローや設置環境を想定したうえで、入念に確認する必要があります。

運用保守と技術サポート体制

導入後のトラブル対応や運用・保守など、サポート体制の充実度も長期的な運用を左右する重要なポイントです。機器のメンテナンスや造形条件の調整には専門的な知識が求められる場面も多いため、自社の課題に応じた技術コンサルティングを提供できる販売代理店から導入することも選択肢の一つです。

ホッティーポリマー株式会社では、機器の選定・導入から運用定着まで、お客様の業務に寄り添いながら継続的にサポートします。各メーカーの3Dプリンターの販売だけではなく、オリジナルの3Dプリンターの開発・販売も行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

【Q&A】工業用3Dプリンターについての解説

工業用3Dプリンターの主要な造形方式を教えてください。
代表的な造形方式として、MEX方式と光造形方式があります。実用的な強度が求められる機能部品にはMEX方式、滑らかな表面や精密な試作には光造形方式など、用途に応じて適切な方式を選ぶことが重要です。
工業用と家庭用機器では性能にどのような違いがありますか?
工業用機器は堅牢な構造を採用し、高い造形精度と繰り返し安定性を確保しやすい点が特徴です。また、厳密な温度管理によって多様な素材に対応できる機器もあり、品質や耐久性が求められる製造現場に適しています。
自社に適した機器を選定する際のポイントは何ですか?
まずは導入目的を明確にし、目的に合った素材と造形方式を選びます。次に、造形サイズや速度が自社の生産プロセスに適しているかを確認します。さらに、導入後の保守や技術サポート体制が充実しているかを見極めることも重要です。

工業用3Dプリンターの導入や造形に役立つコラム

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